フェノトピア攻略メモ。

当ブログはリンクフリーです。主にSwitch版フェノトピアの攻略をまとめています。(9/5 イラストギャラリー㉒を更新しました。)質問・感想等ありましたらお気軽にコメントください。

『フェノトピア(Phoenotopia: Awakening』ロングインタビュー!#3

以前フライハイタイムズにて掲載されていた「フェノトピア ロングインタビュー」ですが、こちらの攻略ブログでも掲載する許可をいただきました。
(内容はフライハイタイムズで掲載されていたものと同じです。)

 

 

みなさん、こんにちは。フライハイワークスのコウです。

フェノトピアの原作者のQuangさんに【フェノトピア】に関して深掘りしたロングインタビューをお届けいたします。聞き手には「フェノトピア攻略メモ。」のブログ主であり、日本のファン代表ともいえるおちょこさんに担当していただきます。
今回は「#3」です!

過去の記事はこちらから→
フェノトピア開発者様にインタビューさせていただきました!

 

インタビュー(#3)

おちょこ 登場人物の中で、特に思い入れのあるキャラクターはいらっしゃいますか?

メインのストーリーに直接関わりのないキャラクター・敵側のキャラクター等でもいましたら教えてほしいです。

Quang 天然なキャラクターのセリフを書くのが好きなんです。だから、孤児院の子供セスと、博物館のアストリッドを書くのは楽しかったですね。セスはよく他のキャラクターがツッコミたくなるようなことを言います。アストリッドは月のアーティファクトをすべて解説するので、セリフが多いのですが、その大半はデタラメなことを言ってます。

ルビーも、いろんなことに巻き込まれるキャラなので、お気に入りの一人です。

平和大使のフローレットも好きです。彼女はトーマスと敵対する関係なので、ユーモアを入れるチャンスがいくつもありました。もし続編を作ることができたら、彼女のキャラクターをもっと掘り下げてみたいですね。

おちょこ キャラクターたちが愉快で生き生きとしているように感じられるのは、Quangさんの人柄によるところが大きかったんですね。

ちなみに私の好きなキャラクターはフラン博士と音楽隊のコベットです。ずっと気になっているんですが…フラン博士って何歳なんでしょう?

Quang フランは26才です!

おちょこ フラン博士は26才…正直もう少し年上かと思ってました(笑)!

Quang 年齢については、聞かれたタイミングによっては違う答えになったかもしれませんね。キャラクターの年齢などは、脚本に登場するまで、頭の中では曖昧なままです。脚本に登場した瞬間に年齢が確定する感じですね。

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おちょこ ここからは、デザインやアートワークに関する質問に移りたいと思います。

FLASH版の頃と比べると、ゲームデザインにかなりの変化がありますよね。

特に「ムーンライト渓谷」なんかは、がらりと印象が変わっているように見受けられます。

どのような開発経緯であのような鮮烈な色彩のステージになったのでしょうか

FLASH版と現バージョンの比較

おちょこ あと、各ステージごとに色彩のテーマがあって、並べると色相環になる様子がアートギャラリーの中にありましたよね。

あの資料が美しくて、すごく印象に残ってまして。

ステージの配色を決める際に気にした所や、色に与えられた設定等がありましたら是非お聞きしたいです。

ゲーム内アートギャラリーに収録されている画像

Quang このゲームは開発期間が非常に長く(6年以上)、また、ゲーム内の要素はイチから順に作られたものではありません。

ムーンライト渓谷は、初期に手を付けたエリアのひとつでした。開発初期には「FLASH版に忠実なゲームにしよう」という考えがあり、当初は非常に似せた作りになっていました。しかし、開発が進み、年月が経つにつれて、私たちの技術や画力も向上していきました。そして、開発初期に作ったものが古く見えてきて、改善する必要が出てきたので、そのようにしたわけです。これは開発を進める上で、大きな不安要素でした。特にゲイルは、あとから作ったNPCと比較すると、非常にシンプルなデザインなのでとても心配でした。全体のアートスタイルの統一感が失われるかもしれないと心配でした。しかし、ゲイルはアニメーションパターンが非常に多いので変えられないんです、なので、ゲイルは当初のスプライトデザインからほぼ変わっていません(笑)。

話を戻しますと、「ムーンライト渓谷」はこのような経緯で改良を重ね今の姿になりました。ムーンライト渓谷は運がよかったとおもいます。ミュージシャン(Will Cho)が新しく美しいサウンドトラックを完成させたこと、私が泳いだり釣ったりすることをもっと強調したかったこと、アーティスト(Anna)が美しいカラーセットを選んでくれたことなど、すべての要素が重なり合い、いまのムーンライト渓谷が出来上がったのです。

おちょこ 「ムーンライト渓谷」は一言では言い表せない魅力がありますが、そのような経緯で生まれ変わったんですね。

プレイ後の感想で、素敵な観光名所の1つとして挙げられる方もよくいらっしゃいます。

Quang 他のエリアの配色については、昔『Diablo 2』のインタビューを読んだことがあるのですが、その開発者が言うには、プレイヤーテストの結果、プレイヤーが視覚的に飽きるのを防ぐために、45分ごとにエリアを切り替える必要があるという結論に至ったそうです。この原則に沿ったうえで、どのエリアも個性的に感じてもらえるようにはどうしたらいいかを考えました。そこで、アーティストのAnnaのアイデアで、各エリアをカラーホイール上に配置し、まだ配色が決まってないエリアは、使ってない色を埋めるように選定しました。なので、このカラーホイールに沿った色分けは、アンナのアイデアだったのです。

とはいえ、これだけ多彩な色使いを実現するのは大変なことでした。キャラクターは他のゲームのようにピクセルの輪郭が濃くないので、視認性が常に重要なポイントになります。NPCやオブジェクトを画面内に配置するたびに、視認性を気にしなければなりませんでした。そのほか、NPCやオブジェクトの背後に円形のグラデーションの影をつけ、周囲から浮き立たせる工夫をしています。このグラデーションシャドウのサイズ、アルファ、カラーはすべて同じものを使ってるわけではなく、場所によって適切なサイズや数値を使用しています。大変な作業でしたが、皆さんにこのゲームをステキと言ってもらえたので、やってよかったと思っています。

おちょこ 視覚的な切り替えや視認性のお話、とても勉強になります。

デザイン関連の質問でついでにお聞きしたいのですが…

#4 へつづく)

 

あとがき

というわけで、「フェノトピア」ロングインタビューの#3をお届けいたしましたが、いかがでしたでしょうか?

フェノトピアは下記のストアにて配信中ですので、ご興味を持った方はぜひご覧くださいませ!